2019年6月28日
海王丸パークのシンボルとなっている初代帆船海王丸は、船員養成の訓練を行う大型練習帆船として1930年(昭和5年)に建造されて以来、59年余の間に106万海里(地球約50周分)を航海し、11,190名の船員を育てました。太平洋戦争が始まると、帆装が撤去され、緊急物資輸送に従事し、戦後は帰還輸送などにも従事しましたが、1951年(昭和26年)に練習帆船として復帰しました。
現役を引退した海王丸は、全国各地から誘致運動があり、1989年(平成元年)に、富山県と大阪市が5年ごとに交互に保存することが決まり、平成2年から最初の保存場所となる富山新港に係留され、一般公開されることとなりました。しかしながら、1993年(平成5年)に大阪市が海王丸の交互保存を辞退したことから、1994年(平成6年)に海王丸が富山で恒久係留されることが決まりました。
また、海王丸の進水記念日が2月14日のバレンタインデーであることにちなみ、2013年(平成25年)には海王丸パークが「恋人の聖地」に選定され、現在、海王丸パークでは「幸せのベル結婚式」や「海王丸恋人フェスティバル」を実施するなど、「恋人の聖地」としての魅力の向上に努めております。
2020年(令和2年)には、海王丸が一般公開30周年を迎えることになることから、こうした初代帆船海王丸の航跡を紹介し、その歴史的・文化的価値を再認識し、より一層海王丸の魅力を広く発信するため、「『帆船海王丸』物語」を発刊いたしました。
なお、「『帆船海王丸』物語」は、7月1日から、海王丸パーク内の日本海交流センター窓口及び海王丸乗船窓口において、1部800円(消費税込み)で販売いたします。